10月2日から4日まで、東京ビッグサイトで知財・情報フェア&コンファレンスが開催された。今年から名称が、「特許・情報フェア&コンファレンス」から「知財・情報フェア&コンファレンス」に変更された(以下「知財情報フェア」)。特許のみならず商標などの知的財産を網羅していることを表現する狙いがあるようだ。
名称変更の効果なのか、今回の知財情報フェアでは、商標関連の展示やフォーラム、セミナーが目を引いた。以前であれば、特許情報サービス事業者や特許管理システムを提供する企業が比較的大きなブースを構えていた。ところが、今回最も大きなブースは、商標やブランドをサポートする企業の展示であった。多くの来場者がそこで配布された手提げ袋を会場内で持ち歩き、かなり目立っていた。
また、特設会場では、日本商標協会の特別フォーラムが満員で、立ち見が出るほど人気を集めていた。出展企業によるプレゼンテーションでは、昨年に引き続き生成AIに関連するテーマが多かったが、商標やブランドに関するテーマが以前より増えた気がする。
ところで、1990年代に多くの企業の特許部が知的財産部に改称したことを考えれば、業界展示イベントの名称変更は当然の成り行きで、そして、よく考えてみると、特許庁は、以前から商標や意匠を扱っている。特許庁のブランディングを考えると、いずれ「知財庁」に改称、いやこの際、広く知財を取り扱う行政機関として「知財省」に昇格してほしい。もちろん、正式名称は略さず「知的財産省」である。