知財ブームの行方

 2026311日の所長コラム「第6次知財ブームの終焉?」において、コーポレートガバナンス・コードCGC)の次回改訂で、知財に関して規定している「補充原則」が削除される見通しであることを伝えた。

 これまでCGCは、「基本原則」「原則」「補充原則」「考え方」といった4階層になっていたが、「補充原則」がなくなり、「基本原則」「原則」「解釈指針」の3階層になる予定である。以前の改定案では、知財については、最下層の「解釈指針」で触れる程度に記載する方向で話が進んでいた。CGC改訂によって、知財は「降格扱い」になるとも読めた。

 ところが、直近の改訂案では、「原則」において、知財の文言が追記される可能性が濃厚になってきた(改定案の原則4-1.参照)。

 現在のCGCでは、知財に関する記載は、上から3番目の層である「補充原則」にあるが、次回改訂で、上から2番目の層である「原則」に記載される可能性が出てきた。

 詳細については、金融庁のHPコーポレートガバナンス・コードの改訂に関する有識者会議」の第3回(令和8年4月3日開催)会議資料を参照いただきたい。

 CGCにおいて、知財の降格扱いの危機を脱し、「昇格扱い」の可能性が出てきた。関係者の働きかけや努力に敬意を表すとともに、引き続き、CGCの改訂状況を注意深く観察し、我が国の知財の行方を見守りたい。