不意の株主優待券(その1)

 私は企業の知財や無形資産に着目して上場企業に投資をしている。ファンダメンタルズ分析はするが、配当利回り/ PER/PBRといった指標をスクリーニングに活用する程度で、原則として知財情報に基づき銘柄を選定している。

 株主優待は確認せずに投資しているため、思いがけない株主優待品が届き、普段の生活に彩りを添えてくれる。コシダカホールディングスから、関連施設で使える商品券が送られてきた。使えそうな施設は温泉かカラオケ店である。使用期限が近づいてくると桐谷さんの気持ちがよく分かる。近所のカラオケ店に妻と行くも、カラオケと飲み物だけでは優待券を使いきれないので、たこ焼きを3人分注文した。

 少し前にこの会社から、びっくりする贈り物が届いた。スピンオフした子会社カーブスホールディングスの株(後にIPO)である。IPO株を申し込むことなく、くじ引きもなしに入手したことになる。

 理論的には、その分コシダカホールディングスの株価が下がるはずであるが、一時的に下がったもののその後上昇し、元の株価を上回った。感覚的にはタダでIPO株をいただいた。カーブスホールディングスの株は、知財に着目して購入したものではないので、長期保有はしなかった。